夏休みのちょっといい話

夏休みの出来事。

子どもと自転車で帰っているときでした。

いきなり、「どんっ」と大きな音がして、嫌な予感。

振り返ると、自転車と息子が派手にこけていました。

「大丈夫!? ケガは!?」

音の大きさからして、ケガがひどいんじゃないかと、一気に不安が押し寄せてきました。

見ると、膝から血が出ていて、すねの方までタラリと血がたれている……。 痛い痛いと泣きじゃくる息子。

「とりあえず、家に帰ろう」

ふと横を見ると、知らないお宅の鉢が割れていました。

謝るのは後にして、まずはケガの処置をしに帰ることに。

帰る途中、息子が不安そうに

「ママ、どうすんの……?謝らなあかんやん…」

「とりあえずケガの手当てをして、それからすぐに謝りに行くから一回家帰るで。すぐに謝りに行くから大丈夫」

そう言い聞かせつつも、私の内心はドキドキ。 (すごい剣幕で怒られたらどうしよう……)

そういえば、車の保険に個人賠償責任保険を入れてたな。 いざとなったら……。

頭の中は不安と、鉢を割ってしまったこと、許してくれるだろうか、弁償するならいくらかかる?といった思いでいっぱいでした。

手当てを済ませ、すぐにそのお宅へ。

ピンポンを押したけれど、なかなか出てこない。 少し時間がたって、出てこられました。

「すみません!先ほど子どもが自転車で当たってしまって、鉢をひとつ割ってしまいました。本当に申し訳ございません……!」

するとおじいちゃんは、

「ケガしてないか?大丈夫か?」

大丈夫です。。割ってしまって申し訳ないです。。。

「病院連れてってもらいやー!大丈夫か?」

ふあーーーっと、体から一気に力が抜けていくのが分かりました。

なんて優しいんだろう。 怒らなんだ。

「元気出せよー、ぼくー」

そう声をかけてくれた、笑顔のおじいちゃん。 いつも前向きで機嫌よく生きていらっしゃる。

素敵なオーラと優しさに感動(泣。。!)

息子に

「あんなに優しい人おらんで、普通は怒られるねん。でも真っ先にケガしてないか?病院連れて行ってあげやーって言ってくれたやろ?おじいちゃん見かけたらこれから毎日あいさつしような!」

翌日。 お詫びの菓子折りを持って、もう一度お伺いしました。 またあのおじいちゃんに会いたかった。

今日も思い出してまた会いたくなった。

この方のように、私も大らかで、前向きにいよう。

そう心から思えた、夏休みの出来事でした。

伊藤 美華のイメージ
LIB代表
伊藤 美華
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